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2014年5月 6日 (火)

新緑の多武峯談山神社

 Taka引き続き長期出張中につき、Elli一人で過ごすGW最終日。今日も好さげなお天気ですsun しつこい喉と鼻も、さらにマシになったことだし、再び一人歩きに出掛けてみました。行き先は、人込みの苦手なTakaなら避けそうな名所旧跡の中から、談山神社に決定。紅葉で名高い古社。この季節は、新緑と山吹に彩られます。

  談山神社には、JR桜井駅からバスで向かいます・・・が、事前にバスの時間を調べずに駅に着いたら、バスは10分前に出たばかりwobbly 次のバスは1時間半も後。途方に暮れてガイドブックと地図を開けると、歩いて行けそうな範囲に阿倍野文殊院と聖林寺が。談山神社に向かうバスは、聖林寺なら通ります。聖林寺まで15分ほどの道のりを歩いて行くことにしました。

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 途中、古墳をかすめ、駅から続く市街地を抜けると、談山神社の鳥居が立っています。この下をくぐって談山神社への古い参詣道が延びています。多武峰街道。往時の面影を残す街並みの中に、造り酒屋が一件。炭山神社の御神酒を納める、西内酒造。蔵のお店で、Takaにお土産の一本bottle・・・と思うところですが、行程が始まったばかりでさすがに買うわけにはいきませんsweat01

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 街並みが途切れ、田畑の中を山沿いへ数分のぼった小高い山裾に、聖林寺があります。明治以前、談山神社は妙楽寺という名の仏教寺院でした。聖林寺は、その別院の一つ。全てが談山神社へとつながっています。

  山門からは大和盆地への眺めが開け、正面では三輪山が古墳を見守っています。

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 本尊の子安地蔵にお参りした後、本堂から渡り廊下を渡ると、国宝の十一面観音が祀られたお堂があります。 他に何もない空間の中、足元から頭頂まで流れの美しい立ち姿で、凜然とした面持ちを投げかけています。厳かな麗しさに浄化されるような15分間。

 バスの時刻になり、談山神社へのバスに乗車bus。里から谷沿いに山道を入っていきます。 多武峰のバス停で下りると、せせらぎに屋形橋がかかっています。朱塗りの欄干の間を渡り、杉木立の中をしばし歩くと、楓の木立の下に、石碑と東大門が現れます。

20140506_danzan_04 ここからは、楓の新緑に覆われた登り坂。

 時刻は12時前。参道の土産物屋で、串コンニャクとトチ餅で軽く腹ごしらえし、いざ境内へ。朱塗りの鳥居をくぐり、光したたる青葉の下、石段を登っていきます。・・・と、人がぱらぱらとしかいません。連休とは思えない静けさ。受付の方に尋ねると、昨日までは結構人がいたのに、最終日の今日は、ぐっと参拝客が減ったそうです。2日前の室生寺の人出が嘘のようcoldsweats02 おかげで、閑かな境内が楽しめます。

  山肌に2つの段を成して広がる境内。石段を上がり、左右に歩くたびに、明るい緑の中、檜皮葺の屋根に壁の朱塗りも鮮やかな社殿が、次々と現れます。

20140506_danzan_05                     神廟拝所と十三重塔 

 今でこそ神社ですが、明治の廃仏毀釈までは「多武峯妙楽寺」というお寺だった談山神社。神廟拝所の如意輪観音像(特別公開の時以外、写真展示のみ)、多武峰の象徴といえる十三重塔は、お寺であったころの名残り。

20140506_danzan_07                          十三重塔

 端正な構造美を見せる建築群の間には、山吹・・・
20140506_danzan_10                           

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 石楠花といった季節の花が、緑風に揺れています。自然の中に、計算された舞台のような美しさ。




 

楼門をくぐり、畳敷きの拝殿に上がると・・・






20140506_danzan_06a_2                          拝殿

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 御簾と柱の額縁に新緑が広がっています。

 朱塗りの日光東照宮のモデルとなった、本殿(畏れ多さに写真は撮らず)は凝った造りで、精緻な美があります。




20140506_danzan09_3                                       拝殿の吊灯籠

20140506_danzan_13 社殿を一通り巡って、次は境内の西端から延びる山道を登ってみます。10分足らずで、談(かた)らい山に到着。談山神社の名前の由来となった所です。大化の改新の前、中大兄皇子と中臣鎌足が、この地で蘇我氏討伐の密談を行ったと伝えられます。

 鬱蒼とした木立に覆われた広場の中に、会談の場所を現す石碑が置かれています。

 そこからさらに緩やかな坂を登ること10分、御破裂山に出ます。こちらは、中臣氏あらため藤原鎌足の墓所があります。鳥居が建ち、宮内庁管理となっているところ、藤原氏の権勢を偲ばせます。裏手に回ると、春霞の二上山と大和盆地が見えました。

 今一度、山吹と皐月の花々を愛でながら、山内を下り、今度は明日香まで歩いてみることにしました。現地の立て看板で知った、明日香まで4kmの道と、近鉄のてくてくマップに出ている万葉展望台経由の道と、二通りの行き方があり、万葉展望台経由のコースを選んでみました。

20140506_danzan_14 談山神社の西大門跡を過ぎ、民家と田畑のある一画から大和盆地を見晴らした後、人気のない細い車道を杉林の中へと入っいきます。途中、石仏が並ぶ山中への坂道を辿ると、念誦崛(ねずき)と呼ばれる、石塚が祀られています。増賀上人という、平安時代の高僧の墓。他に訪れる者もなく、文字通り山中にひっそり眠っています。

  ほどなく、万葉展望台への道標があり、山道に入ります。辺りは、ひたすら杉林。鬱蒼とこもる木立の陰を和ますかのように、時折、石仏が佇んでいます。1kmほど歩いて、万葉展望台に出ました。明日香から大和三山の向こうに二上山を一望する眺め。曇り空で霞んでいるのが残念。

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  一服して、明日香へ下りていきます。再び暗い杉木立の中、誰も居ませんshock さすがに、不安sweat01 明日香に4kmで出る道の方が、よかったかも。早く杉木立から抜けたい、と思うこと20分、山道を抜け、車道に出ました。

20140506_danzan_15 左右に柿畑の広がる中、明日香の里を見下ろしながら下りていきます。柿の若葉が、つやつや輝いています。上居という集落にくると、向かいに稲淵の棚田が広がっています。水が張られ、田植えを待っているよう。早苗が植わると、綺麗でしょう。彼岸花の頃も、訪ねてみたいものです。

 ほどなく眼下に石舞台古墳が見え、明日香への山越えは終わりました。明日香から人が歩いて行き来できる距離ゆえ、多武峰で大化改新の密談ができたのですね

 途中、人寂しい思いもしましたが、歴史の道を辿った充実した一日でした。

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コメント

久しぶりにのぞきにきました。
更新されてる!
しかし、日付は2014年5月・・・・?
去年のことですか!?

談山神社は私も行ってみたいと思っていたところです。
ガイドブックを見ると交通手段がバス、となっていました。
Erillさんの体験談がとても参考になります。
バスに乗り損ねても聖林寺から乗ればいいんですね、なるほど。
談山神社というと紅葉のイメージですが、紅葉が美しいところは新緑も美しいですね。
帰りの杉木立は一人で歩くにはちょっとハラハラかもしれませんね。
いつか行ってみたいです。
室生寺も行きた~い。

お久しぶりですsign03 訪問ありがとうございますshine
こちらこそご無沙汰してしまってすいませんsad

えへへ、去年の記事ですsweat01
昨年の今頃からTakaの仕事が猛烈に忙しく、
休日出勤続きで更新できなくなり、今年度になって、
常態になったので随時UPしようと思ったら、
今度は私がかなりお間抜けな怪我dangerをして、
医者通いや調べ物に時間を取られてますcoldsweats01

談山神社と室生寺、よかですよ~
桜井駅から談山神社へのバス、桜井市のコミュニティバスでした。
HPで時刻表を見て、接続を考えれば、
私のようなことにならないと思いますsweat01

室生寺へのバスは、奈良交通のHPで時刻が分かります。
石楠花や紅葉の土日は、本数増えるようです。

ぜひぜひご探勝下さいnote
 


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