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2013年1月12日 (土)

正曆寺 菩提酛清酒祭

 年が明けてから何かと忙しい日々が続いており、土日出勤が当たり前になってきました。ですが、この日だけは、どんなに大事な仕事があろうと ブッチ することを決めていました。

 そう、正曆寺の 菩提酛清酒祭 です。

 正曆寺は、日本清酒発祥の地として、ここから現在のお酒(清酒)の原型が生み出されたとされています。

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 えぇ? 仏教では、お酒は御法度なのでは? と思われる方もおられるかもしれませんが、確かに、「不飲酒戒」というように仏教の五戒の一つなのです。

 ですが、大きな寺は荘園をもっており、そこで作られたお米でお酒を醸して献上酒などを作っていたのです。 これを僧坊酒と言って、貴重な収入源にもなっていたようです。逆に、お酒造りは、高度な技術が必要なため確実に技術が伝承できて、しかも、造りには失敗がつきものだったので、失敗(米が無駄になる)したとしても屋台骨が揺るがないだけの経済基盤が必要なため、そういう条件を満たせるのがお寺だったのかもしれません。

 蘊蓄はそれまでにして、万難を排して挑んだこの日。 単にお酒のイベントだと Elli がむくれそうなので、 ハイキング というおまけをつけました。

 まずは、圓照寺という尼寺(門跡寺院)です。

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 このお寺は公開されていませんので、門の外からしか見ることはできませんが、壁に五本の白線が入っています。 昨年の11月に近江坂本の慈眼寺に行った時に仕入れた蘊蓄ですが、この白線が多いほど格が高いとされていますので、かなり高い格の門跡となります。(詳しい蘊蓄を知りたい方は、こちらへ)

 「おお、白線が五本もあるぅ・・・」と感心していると、 うん? なんじゃ?

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 不 許 酒 肉 五 辛 入 山 門

 ふ きょ さけ にく ご からい はいる やま ない ???
 ふ きょ さけ にく ご からい はいる やま ない ???
 ふ きょ さけ にく ご からい はいる やま ない ???

 ああ、漢文
 
 

              酒、肉、五辛  山門より入るを許さず


 オオマイガッ  いきなりのストレートパンチ

 これから、清酒発祥の地へ、清酒祭りなるものを見に行く我々への嫌み?  ショボン




20130112_syoryakuji_04 気を取り直して、再出発です。

 ひなびた大和の風景を眺めながらの快適ルートです。ちょっとした山道もあります。

 また、途中、有機肥料を作ってらっしゃる場所などもあり、香しい香りを嗅ぎながら進んでいきます。 原料を積んだダンプとすれ違うときは少し注意

 

 えっ、何が?  ご想像にお任せします。


 圓照寺と正曆寺との位置関係については、下の地図をご覧下さい。

 

大きな地図で見る

 歩くこと約1時間。 正曆寺に到着です。 もう、お米を蒸しが始まっているようです。タンクを覗かせていただきました。

 

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 暫くすると、住職さんより、この菩提酛の説明がありました。

 蒸しが進むと、蒸気が勢いよく出てきて辺りが良い香りに包まれていきます。

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 お米が蒸し上がると、協力されている蔵の方々が総出で冷ます作業をされます。

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 並んだ、お米達・・・

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 きれいですぅ~

20130112_syoryakuji_10 作業が一段落すると、蒸し米の一部を使って、お餅つきがはじまり、つきたてのお餅が振る舞われます。

 これまた、美味の一言。

 粕汁の振る舞いもあり、冷えた身体に優しいです。

 そうこうしているうちに、蒸し米も冷えたようで、酒母タンクへ仕込みが始まりまったようです。

 

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 さて、 これで一段落ということで正曆寺の拝観に。

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 正曆寺は、紅葉でも奈良県有数の名所です。
 

 秋の紅葉の季節には、このお庭から見る景色は絶景となるそうです。 是非、秋にも訪れたいと思います。

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20130112_syoryakuji_15 さて、酛場に戻ると・・・

 僧侶の皆さんが、無事に酒母が育つことを祈願される厳かな儀式が執り行われています。

 ここで造られた酒母は、今日、協力に来られていた県下の十蔵に配られ、そこでお酒が醸されるそうです。
 

 昨年度に醸されたお酒も、試飲販売されていました。 ・・・これ、買いました。




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 つかの間の穏やかな休日でした。

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