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2011年4月30日 (土)

新緑の保津川下り

 28日より我が家を訪ねてくれた Elli両親。本日、徳島にお帰りになられます。そこで、最終日の今日はこの季節の京都を楽しんでいただこうと、トロッコ列車&保津川下りを前々から計画していました。

 しかしです。保津川下りについて色々調べていると次のような不穏な情報が・・・

  • 団体以外では予約はできません。
  • GW時期には舟に乗るまでに2~3時間待ちとなることがあります。
  • 待った挙げ句、乗れないこともあります。

 さすがに、「Elli両親よ、これが保津川下りよぉ! 京都の新緑を満喫せられませいっ 」とエスコートしたものの、最後には「すんません。 これが観光地の行列渋滞というものれす 人混みはいかがでひたぁ」となることだけは避けたいので、一時はあきらめかけました。しかし、Elliが調べていると京都駅発の定期観光で「トロッコ&保津川下り」のコースがあるではありませんか。 これならば、間違っても“待ったけど乗れない”という事態は避けられそうです。これを予約して準備は万端。本日を迎えた訳です。

 このコースは、まず2時間の嵐山フリータイムを経て、トロッコ列車、保津川下りとなります。嵐山では、2時間あるというもののお昼ご飯を摂る必要がありますので、実質1時間でどこかスポットを定めます。そこで、決めたのが季節限定公開中の宝厳院。

 お庭がとても綺麗なところです。本当は本堂も拝観したかったのですが、多分時間が無いので庭だけの拝観としました。それでは、宝厳院のお庭をご覧下さい。

20110430_hozugawa_01                 苔に白い石楠花とドウダンツツジが映えます

20110430_hozugawa_02                      ピンク色の石楠花

20110430_hozugawa_03                      あふれんばかりの緑

20110430_hozugawa_04                       ビロードのような苔

20110430_hozugawa_05 この日は、左の写真(渡月橋)のように午前中、天気は今ひとつでしたが、この庭だけは別世界でした。 庭に一歩足を踏み入れると、緑のシャワーが降り注ぎ光輝いていました。まるで、もみじと苔が自ら発光しているかのように・・・

 さて、次はトロッコ列車です。出発地のトロッコ嵯峨駅に行くと・・・

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なる電光掲示が・・・  保津川下りの舟のことしか気にしていませんでしたが、下手をするとトロッコ列車も2時間待ちなのでした。 しかも、2時間待って、なんとか立席券 座りたけりゃ3時間待てと言うことですな。 

 我々の座席は進行方向に向かって右側なのです。この右側の座席は前半戦は崖の壁面しか見えなく悲しい思いをしますが、後半戦は保津川の雄大な景色を見ることができます。それでは、トロッコ列車の旅の写真をご覧下さい。

20110430_hozugawa_07                    我々を引っ張ってくれる機関車

20110430_hozugawa_08                 鉄橋はJR山陰線(トロッコ列車は旧山陰線)

20110430_hozugawa_09                       保津川下り用の水路が見えます

20110430_hozugawa_10                        保津川下りの舟が見えました

20110430_hozugawa_11                 舟で下る際、いっぱい水を浴びた瀬です

 トロッコ列車を降りた後は、保津川下りの乗船場までバスで移動します。そして、待つこと30分。漸く舟の支度が出来たようです。我々の定期観光の為に2艘の舟が出ました。それでは、しばしの間、保津川下りの際、水に濡れながらも撮った写真をご覧下さい。

20110430_hozugawa_12           船頭さん達です。 後ろに見えるのは船頭さん曰く亀岡メインストリート

20110430_hozugawa_13             馬車です。ばんえい競馬の馬が引っ張っているそうです

20110430_hozugawa_14                    急流を際どく操船されます

20110430_hozugawa_15                       のどかな一時

20110430_hozugawa_16              船頭さんは嵐山からJRで乗船場に戻るそうです。

20110430_hozugawa_17               最後の急流。船頭さんから気合いを入れるよう指示が

20110430_hozugawa_18                    舟の旅もまもなく終わり。 新緑がきれいです

 舟のスリルと船頭さんのおしゃべりがとても楽しく、あっという間の1時間30分でした。季節を変えてまた乗ってみたいと思いました。最後に船頭さんの楽しいトークの一片をご紹介します。乗船した直後ですが、みんな大笑いでした。

 「みんなぁ、水に濡れるかも知れへんけど怒ったらあかんでぇ。 外人さんは水に濡れたら大喜びしてくれるねん。 日本人は、ちょっとムッとするなぁ。 で、日本人は何に喜んでくれるんかと観察してたら分かったわ。 人が水をかぶったら喜んでくれんねん。 今日は何とかしようねその国民性。分かったー いいねぇ。」

20110430_hozugawa_19 さて、無事嵐山に戻り再びバスに乗って京都駅へと。 京都駅で Elli両親を徳島行きのバスに乗せた後、ラーメン小路で博多ラーメン一幸舎のラーメンを食べて帰りました。

2011年4月29日 (金)

Elli 天平行列再デビュー

 ちょうど一年前の忘れもしない5月3日。 Elli が天平行列にデビューしました。 1300年前の貴族の姿に扮して、「いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほいぬるかな」と詠じつつ平城京を闊歩することを夢見た2010年5月3日。 残念ながらも闊歩はしてみたものの、そのお姿は、「いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほいぬるかな」というよりも「うらぶれた 奈良の外れの こえだめの けふ九重に にほいぬるかな」がお似合いちっくな庶民の姿をしておじゃられました。

 そこでリベンジを誓った Elli。  苦節一年にして、奈良天平祭で正真正銘の貴族に出世して再デビューを果たすことになったのです。 しかも、今回は、その勇姿を実家の両親にも見せるべく遠路はるばる呼び寄せているのです。

20110429_heijyokyo というわけで、本日は、TakaめがElliの両親とTakaの母上という老人軍団を引率して平城京へ馳せ参じた次第でございまする。

 Elliの晴れ姿を拝む前にまずは、GW中に限定開館される「平城京歴史館」へ向かいました。歴史館前には、せんとくん人形が Welcomeポーズで待ち受けてくれています。最初の頃、せんとくんを気持ち悪いと宣い、せんとくん大好きのElliの顰蹙を買っていた Elli母も Takaに進められて写真を撮りました。 もう、すっかりせんとくんとお友達です。(ほんまか?)

20110429_heijyokyo_02 まだ時間も早いこともあって歴史館を訪れておられる方はそんなに多くなく、ゆっくりと見学することができました。圧巻だったのは VRシアター。 もし、現在、奈良がこの姿を残していたらきっと、京都をもしのぐ世界遺産の一つとなっていたと思います。

 あと、遣唐使船の実物大復元ですが、この中に検討使節の他に水夫が80人乗り組んでいたとのことです。 ちょっと人口過密では・・・? と思ってしまうのはTakaだけでしょうか? Taka的には、せいぜい20人くらいが、気持ちよく息のできる限度ではないかと思うのですが・・・

 歴史館の見学を終えて、いよいよ Elli様 の勇姿を拝みに行きます。天平行列は朱雀門を出発して大極殿へと練り歩きます。まずは、朱雀門にて貴族の Elli様にお目通りを。

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 ニコちゃん大王のようでした。

 

 さて、行列を待ちかまえるべく、ご老人一行様は先に大極殿前に移動し、 Taka はカメラマンとして要所要所に移動することになりました。11時、行列の先頭がしずしずと朱雀門をしゅっぱーーーつ。 しかし、列は途切れ途切れ。 そうなのです。朱雀門から出発してしまうと、あろうことか、近鉄奈良線の踏み切りを越えなければなりませんが、これが悪名高き「開かずの踏み切り」なのでした。 ふーむ、平城京に電車が通っていること自体いかがなものかと思いますが、天平行列が踏み切り待ちしている姿も笑えます。きっと電車に乗られている方が、この姿を見れば何と思われるでしょう。(もしかして、それがねらい?)

 でも、大極殿をバックに走る電車も意外と絵になるのです。

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 開かずの踏み切りにも負けず行列を待っていますと、やってきました Elli様 の一団が・・・

20110429_heijyokyo_05 なんと、聖武天皇ご一行様に組み入れられています。一年間、臥薪嘗胆した甲斐があったというものです。

               大出世ぇー 

ではありませんか。 一年前の庶民の姿から、今や、殿上人の付き人として甦った Elli様 ご立派です。 さぁ、一緒に詠みましょう。 声も高らかに

       いにしえの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほいぬるかな

 さて、行列は大極殿前広場に入っていくのですが、娘の晴れ姿に大興奮中の Elli父、 Elli様の勇姿をベストポジションにてカメラに収めんと、 引率者である Takaの元を離れ、単独行動していたところ、我が娘に気づかなかったようで、カメラを待ちかまえたまま行列が過ぎ去ってしまったとのこと。 しかも、式典が終了して行列が戻っていく際も、ジャストタイミングでトイレに行っている間に終わってしまうという、どうしたらそのように運を落とせるのか不思議な現象を見たのでした。

 天平行列も無事終了し、解放された Elli様(衣装は貴族衣装のまま) も交えてお昼ご飯を食べました。 その後、Elliは衣装の返却に、それ以外のものは奈良市内に繰り出しました。 ちょうど奈良県庁の屋上展望台が開放されていたのでそこを待ち合わせ場所として少し疲れ気味の老人軍団はしばし休憩。 いい天気で、素晴らしい奈良の景色を楽しんでいただけました。

20110429_heijyokyo_06                   山焼き後、新芽が出だした若草山

20110429_heijyokyo_07                   目線の真横にある興福寺五重塔

 ほどなくして、Elli(ここからは、庶民に復帰しましたので“様”はなしです)が合流し、依水園に行くことにしました。 とても気持ちのいい庭園で Elli両親も大満足。それでは、美しい庭園の風景をご覧下さい。

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 依水園を後にして、残照の残る奈良公園を散策しつつ帰途につきました。 

20110429_heijyokyo_11                        若草山と奈良公園

20110429_heijyokyo_12                      藤棚と興福寺五重塔

2011年4月23日 (土)

新しい門出 やっぱり・・・すき焼き

 実は、Taka姉家の娘達、まぁ、簡単に言えば Taka の姪っ子ですが、一人は就職、一人は大学入学とおめでた続きでした。 ずっとお祝いをしなければと思っていたのでしたが、 3.11 以降、そんな気にもなれずに延び延びとなっていたのです。

 でも、なんとなく気分も晴れてきたので、本日、決行することになりました。 そうです。 Takaがメタボ殺人フルコースと恐れる

             すき焼きパーティ 

で。 今宵も、我が身に付くのです、これが・・・

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正確に言うと、今宵、これら固形物が Taka の体内に入り込み、消化され、脂肪酸にまで分解され、明日くらいには、再び Taka の脂肪として再構成されて固形物として復活するのでしょう。 おげっ。

 じゃ、その紅白のめでたそうな固形物は食べずに緑色のものを食べていればいいんじゃないのという、つっこみも入りそうなものですが、いかんせん、Taka 自慢じゃないですが、そんなに精神力が強くはございませぬ。 耐えられるかどうか・・・

しかも、お兄様(Taka姉の旦那様ね)、めでたいついでにこのようなものをお持ちに・・・

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 なけなしのTakaの精神力はあっけなく木っ端微塵に粉砕されました。このようなお酒を飲みながら白菜と春菊だけを食べるくらいであれば、いっそのこと殺してください・・・

 まぁ、今日はめでたい日なので、思う存分楽しむことにしました。 それにしても姪っ子も大きくなったものです。

 

2011年4月17日 (日)

吉野さくら紀行

 なんとなく鬱々とした気分も少しは収まってきた今日この頃です。 今年はタイミングがあわないかなぁと思いあきらめていた吉野の桜ですが、例年よりも開花が遅れているようで今週末がちょうど見頃になっていることもあり行ってきました。

 いつもならば、一週間前くらいから特急電車の予約をして行くのですが、元々あきらめていたこともあり、準備ナッシングということで、当然のことながら特急電車の指定券は完売御礼状態。普通電車を乗り継いでいくことになるのですが吉野は途中の橿原神宮前という駅で乗り換えた後は急行電車であっても全ての駅にとまるという“名ばかり急行”となる上に、恐らく大阪(阿部野橋)から来られる方で満員状態になっているでしょうから、

          満員どんこ電車 = 閉塞空間での殺人的人混み 

という、げに恐ろしき図式が頭の片隅をよぎり、それを考えると鬱々気分が復活してきます。「何とかならんもんかいな」と思案していると、一案が・・・

20110417_yoshino_01 今年も昨年と同じく、終点吉野駅からはアプローチせず、一旦、奈良時代の天皇が行幸された地として有名な宮滝からのどかな里山の村を抜けて吉野上千本に出ますので、宮滝に出れれば良いのであって近鉄電車にこだわる必要はないのです。 そこで、大和八木から奈良交通のバスで行くことにしました。

 八木からは、写真のような可愛いバスで行きます。

20110417_yoshino_02 バスに揺られること約1時間半、ようやく宮滝に到着です。大和八木駅を出発したときには我々の貸し切り状態だったバスも、途中の大和上市駅より乗車されてきたハイカーの方達でほぼ満員でしたが、多くの方が宮滝で下車されました。宮滝はいつ来ても心を和ませてくれる風景です。

 ここから、村里を通って杉林に入り、山道を登っていきます。 途中、その名も櫻木神社という社の前で見た桜をご覧下さい。

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 山を登ること、小一時間、杉林が開けてこんな風に・・・

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 そして、もう一歩、歩みを進めると・・・

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 こんな景色が広がります。 ちょうどいい時間だったので、ここでお弁当(お酒もね)タ~イム。このポイントから見た桜の世界をご覧下さい。

20110417_yoshino_07                  蔵王堂が花の合間に浮かび上がります

20110417_yoshino_08                   上を見上げると立派な桜たちが・・・

20110417_yoshino_09                         圧巻の桜

 お腹もいっぱいになり、お酒もほどよくまわったところで、吉野山散策です。もう、言葉は必要ありませんので写真をご覧下さい。

20110417_yoshino_10                    お約束の花矢倉展望台から

20110417_yoshino_11                   水分神社の鳥居・・・青空が映えます

20110417_yoshino_12                       一面、桜の海です

 さて、歩き回った後は、お楽しみの

                    お昼寝タ~イム

です。(お酒もちょっぴり) このお昼寝ポイントは見渡す限り桜・桜・桜です。 こんな感じです。

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 贅沢なお昼寝をした後は、そろそろ帰り支度です。 吉野駅に向かって山を下っていきます。途中、これもお約束ですが、一目千本の風景を楽しみました。

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20110417_yoshino_16 帰りは、何とか特急電車の指定券を確保していたのですが、吉野駅出発が19:15と時間もあるので、吉野に来たときにはよく寄らせてもらう下千本にある八十吉というお店で葛きりを食べました。腰の効いた葛は絶品です。

 お店を後にして、ゆっくりと七曲の道を降りていくと吉野駅です。吉野駅で柿の葉寿司を買って電車の中で食べようと思っていたのですが、なんと、全てのお店で 売り切れ でした。  Elli はかなりショックを受けていました。 あぁ・・・ 柿の葉寿司~~~

 それでも、指定をとっていた特急電車が新型車両でご機嫌回復っ。 これで今年最後の桜になりますが、とってもいいフィナーレでした。

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2011年4月13日 (水)

山背の春~桜と菜の花

 4月に入って、久々のゆったりした時を過ごしているElli。ご奉公先でいっしょだった方から嬉しいお誘いがあり、ふたたび桜を見に出かけることになりました。

20110413_ide_01 季節料理カフェ、伊な田で、早春の味覚をいただいた後、井手町に繰り出しました。
 この辺りは、古来、平城京と京都盆地を結ぶ街道が通っていたところ。今は、古式ゆかしい「山背(やましろ)古道」の名で呼ばれています。その古道が通う山城の丘陵を見下ろすように古刹、地蔵禅院が立っています。今は曹洞宗ですが、白鳳時代(大化の改新645匹となんと立派な平城遷都の間)に橘諸兄の持仏の地蔵菩薩を本尊とし、創建したと伝えられます。

 鐘楼に、枝垂れ桜の古木が寄り添っています。

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 円山公園の枝垂れ桜は、この桜の甥っ子(姪っ子)とか。花そのものはピークを過ぎていましたが、古めかしい佇まいが歳月を語っています。境内の裏手にも色とりどりの桜が咲き誇り、鄙びながらも春の華やぎが詰まったお寺でした。

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20110413_ide_05 寺の隣に、玉津岡神社という、小さくも古めかしい社が立っています。こちらは、橘氏の氏神。奈良時代、山城に屋敷を持ち、恭仁京、信楽宮遷都まで実現した橘氏の権勢が忍ばれます。

 新緑がみずみずしい山里の道を歩き、町中に入るとすぐ玉川の堤。川沿いに、500本のソメイヨシノが続きます。先日の背割堤のような華かさはなくも、古びた木造の屋並みに挟まれた桜並木は郷愁が漂っています。満開を少し過ぎていましたが、午後の斜めに射す日差しに照らされ、懐かしい詩情を醸していました。

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20110413_ide_08 桜の根元に、椿や山吹も咲いています。玉川の山吹は、橘諸兄が植え愛でたのが最初とか。どこまでも歴史を感じさせます。

 日没まで、まだ少し時間があります。「もう1カ所、行きましょう。」と、木津川を渡り、案内して下さった所は、京田辺にある観音寺というお寺。夕暮れの陽が、一面の菜の花を輝くように照らしています。カメラを携えた人が、ぱらぱらと順に訪れて、見入っています。

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 こちらは天武天皇が創建し、聖武天皇が良弁を通じて伽藍を拡大、天平後期の十一面観音(国宝)をご本尊に持つ、やはり朝廷にゆかりの寺院。山城には、小粒ながら歴史に彩られた珠玉のような所が、こんなにあるのですね。案内して下さった同僚の方に心から感謝しつつ、鄙びた空気を深呼吸して、体の奥から和んだ一日でした。

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2011年4月10日 (日)

背割の堤 木津川~伏見散歩

 この3月まで、ご近所の研究所での3ヶ月にわたるご奉公と、自治会での一年にわたるお役目で、日々の暮らしを回すだけでいっぱいいっぱいだったElli。ようやくほっと一息付いているところ、桜の季節が巡ってきました。例年なら桜前線といっしょに黄砂もやってくるのですが、今年は厳冬でゴビ砂漠が雪に閉ざされているのか、風向きの異変なのか何なのか、すっかりなりをひそめ、穏やかな青空に映える桜を拝めそうです。

 問題は人込み嫌いのTaka。人が多い名所には行かないだろうと思っていたら、意外な提案をしてきました。「背割の桜はどうじゃ。」「え?そういや、なんか聞いたことある。でもそれ、かなりの名所じゃないの?人出はどうなの?」「堤防に桜が延々と続くだけよ、大丈夫じゃろ。それに、そこから松本酒造に出るのよの。」「何それ?」「伏見の名さ・か・ぐ・ら」
 どうやらこのたびのTakaは、すでに脳内が酒に酔って、人混み予測が立たなくなっているようです。いずれいせよ、桜を見るのは嬉しいので、Takaの計画に乗って出かけることにしました。

20110410_sewari_01 近鉄久津川駅で降り、木津川の堤防を川下に向かって歩き出します。木津川の堤は有名なサイクリングルート。自転車が次々、颯爽と駆け抜けていきます。しばらく行くと、木で出来た低い橋が架かっています。上津屋橋(こうづやばし)と言って、木で出来た流れ橋としては、日本で最長のものだそうです。時代劇の撮影にもよく使われるとか。古びた風情がただよっています。

 橋を渡って、ひたすら川下の木津川、宇治川、桂川、3河川の合流点を目指します。ところどころ菜の花が揺れています。川の流れと岸辺を彩る花々は麗しいのですが、それ以外に目に入る物は、トタン屋根の工場やら倉庫やら・・・(-_-)。

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 気付けば、自転車の人は途切れませんが、歩いている人はほとんどいません。う~ん、佐保路でもそうでしたが、自転車にとって走り心地の良い道=歩いて愉しい散策路ではないようです。
 かれこれ歩くこと1時間、目前に京阪電車の鉄橋、左手に石清水八幡宮で名高い男山が見えてきました。鉄橋の向こうの川に、一筋の淡い桜色の帯。背割の桜並木です。

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20110410_sewari_04  時刻は、ちょうどお昼前。京阪八幡駅前に寄って、お花見弁当なぞ仕入れることにしました。が、ここでElliが危惧していた事態が・・・Takaの恐怖の的、人・人・人の人の波! 駅から宇治川にかかる橋を越えて、川向こうの背割の桜並木まで、延々と続いています。ムンクの叫びと化したTakaを連れて(?)、意を決して(?_?)人の波に呑まれ、何とかお花見弁当を調達し、橋を渡って桜並木の入り口まで辿り着きました。
 堤防の上を走る道の両端に、1.4kmにわたって250本のソメイヨシノが続く桜の回廊。確かに人は多いけれど、そこには、息を呑むような桜色の世界が広がっていました。木と木の間隔が広いためか、一本一本が大きく立派に育ち、堤防の上にまるで枝垂れ桜のように枝を豊かに垂らしています。道の真ん中に立つと、左右の並木から延びる枝が桜色の天蓋のごとく空を覆い、夢の中に迷い込んだかのようです。幻想的な光景に見とれ、ひたすら上を見ながら歩くので、人通りの多さなど自然と忘れてしまいます。

20110410_sewari_05                         桜の回廊

20110410_sewari_06                      頭上を見上げれば・・・

20110410_sewari_07                   緩やかな流れの宇治川をバックに

20110410_sewari_08          大山崎山荘が見え、その下を新幹線が走り抜ける風景も背割ならでは

 並木を中程まで進み、人通りが落ち着いた所でお弁当を広げ(なんと贅沢な一時!)、堤防の端まで歩いて、今度は堤防の下を歩いてみました。青空を背景に、緑の草地に続く淡いピンクの花色は、なんとも明るく、牧歌的。同じ桜並木でも、そ桜の中にすっぽり入ってしまうのと、少し下から眺めるのでは、こんなに表情を変えるのですね。

20110410_sewari_09                  空の青、下草の緑に桜色が映えます

20110410_sewari_10                        気持ちのいい景色

20110410_sewari_11                               立派な木・・・

20110410_sewari_12 1時間半足らずの間に十年分もの桜を見たような濃密さでした。背割を後に、今度は宇治川を遡ります。

 途中、JRA京都競馬場や桜に囲まれた京大防災研究所を左手に見て、1時間半の歩行で、伏見に到着。

 ここでのお目当ては松本酒造。土手に咲き乱れる菜の花に、黒い板壁に瓦屋根の重厚な蔵の風景・・・のはずが、菜の花は一本もありません(T_T)。

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 すでに刈り取られた様子。めげずに、お酒を買うべく、酒蔵の周りを巡って、直営の売店を探すTaka。しかし、こちらも見つかりません。「調べてなかったの?」「調べたけど、よう分からなんだ。」それは、つまり直営店はないということでは(T_T)

20110410_sewari_14 時刻は。午後3時。このままでは淋しいので、少し伏見を散策することにしました。

 伏見といえば、寺田屋。寺田屋といえば、坂本龍馬。数年前の土佐、先月の東山霊山に続き、龍馬ゆかりの地を訪ねてることにもなります。高瀬川沿いに出ると、運河沿いに満開を少し過ぎた桜と芽吹き始めた柳が、彩りを添えています。観光客を乗せて行き交う十石舟も、昔を忍ばせます。

20110410_sewari_15 寺田屋は一室一室が狭く、天井も低く、身長170cm弱と当時としては大柄だった龍馬をはじめ、攻守入り乱れてピストルや刀を振りかざしての大立ち回りなど、どれほど余裕が無く切迫していたか、想像がつきません。よく逃げおおせたものです。浴室や女将さんの部屋も残っており、小さいながら見応えがありました。

 寺田屋を出ると4時。夕刻からは、Taka姉様宅に酒盛りに向かうことになっています。酒所伏見を訪れたのに、宴用の手みやげの酒を一本たりとも買わず、帰りの電車に飛び乗った不埒な弟夫妻でありました。

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