今年は、桜の開花が普通な時期にやってきました。
何かと忙しかった年度末の疲れを癒やすべく、Takaは3月休日出勤の代休をいただき、恒例になりつつある背割れに繰り出すことに。
平日にも関わらず、最寄り駅である京阪八幡市駅に着くと、そこは既に人・人・人・・・ ちょっと涙目
とにかく、花見弁当と桜餅一式を購入して、いざ、背割れ堤へ。
あれっ、これまでは、堤防に入ると、空も殆ど見えない桜の回廊が続いていたのですが・・・
なんか、さっぱりとしています。 よく見ると、枝の折れたあとも。
そういえば確か、2018年の台風21号(関空で橋が壊れた時の・・・)の影響があったと言っていましたっけ。
中には、痛々しい木々も。
まずは何はともあれ酒宴タイムに。
今日は出だしが遅かったこともあり、いつも陣取る花の真下は既に先客で埋め尽くされていたので、少し遠目。
それでも、見上げれば、この景色。
薄くたなびく雲もいい感じですね。
ひとしきり食べて飲んだくれた後は、お昼寝タイム。 これが背割れの醍醐味です。
台風の被害があったとは言え、やはり背割れの桜は凄いです。
酒蔵と桜。。。 あぁ、日本って感じがしますね。
宇治川派流もまさに桜のトンネル。
また、十石舟がいい風情を醸し出します。
あまりの桜の素晴らしさに、すっかり酔いも覚め、再び、伏見で飲んで帰りましたとさ。
今年の桜・・・ まだまだ、続くよ。
本日は ✨ 祝 Elli ご生誕〇〇年 ✨ を記念して観梅ドライブへ!
行き先は、かねてよりマークしていた滋賀県の いなべ梅林 です。
途中休憩した伊吹サービスエリアからの伊吹山の雄姿。
NHK BSの『京都人の密かな愉しみ』という番組。ドラマ仕立てで、京都の風習や隠れた名所を、紹介していきます。四季折々の美しい映像で、見るとつい訪ねたくなります。たまたま見かけて、録画保存するほどはまってしてしまった我々。比較的、人の少なそうな所(?)を選んで、行ってみることにしました。
泉涌寺の塔頭、雲龍院。東山の南の裾に位置します。駅から東福寺の塔頭の並ぶ閑静な界隈を歩き、大伽藍の並ぶ境内を早咲きの梅を見ながら通り抜け、京都一周トレイルの道標を頼りに泉涌寺へ。東山山麓の森の中を少し行くと、雲龍院の山門はありました。
門をくぐると、鐘楼の前に梅が咲き始めています。
鎌倉期1372年創建。南北朝時代、後円融天皇が妙法写経を発願し、以来、写経が盛んに行われてたのだそうです。写経体験を申し込めば、珍しい朱墨による写経が出来ます。Takaには練習が必要とかで、次の機会に
本堂で薬師如来と日光月光菩薩に参拝し、蓮華の間や書院から眺める庭は、端正な風情ながら安らぎある佇まい。走り大黒天は、迫り来るような勢い精悍な気に充ちています。
書院悟之間で抹茶をいただきます。
悟りの窓から、ほころび始めた紅梅を眺めつつ、落ち着いた一時。
居合わせた僧侶の方が大黒天の由来を説明をして下さったり、順路の説明書きも分かり易く、受付の方々も親切で、お寺の側から参詣者に寄り添い、下りてきてくれるような、親しみ深い名刹でした。
例年の如く、身も心もすり減らしてボロボロになりながら怒濤の年度末を終えたTaka。
なかなかElli実家の徳島に行くこともできなかったのですが、ようやく一息つくことが出来たので、墓参も兼ねていざ徳島へ。
その前に、実は Taka の高校時代(あったのか・・・)の友人が、最近、転職して徳島の脇町に住んでいるということで旧交を温めに行きました。
脇町と言えば、なんといっても 卯建
卯建の上がらん Taka が行くのも、まことに気恥ずかしくなる町ですが、友人がそこに居るのだから仕方なしと向かいました。
脇町に来るのは2度目ですが、やはり美しい街並みです。
そして、なんといってもこの角度
卯建じゃぁー って叫びたくなりますね。 (泣きながら・・・)
夜、友人のご夫婦とは、新しくオープンした居酒屋さんで4時間近くも話に花を咲かせました。
今日は、おめでたく、新年狂言で笑い初め。
15時開演の部です。
めでたい雰囲気の漂う能舞台。 一年をスローにスタートするにはもってこいって感じです。
お目当ては、茂山宗彦さん。 桂よね吉さんの落語でよくコラボされているのですが、すっかりお気に入りに。 鶏婿で婿役をされたのですが、何気ない所作になぜか笑いが。。。 不思議な方です。
この日の一番は、素袍落で太郎冠者役をされた茂山千作さん。 酔っ払いの芸をされるのですが、酔っ払いの同類としては、その演技が身につまされます。圧巻なのは、あくまでも芸なので飲んではおられないはずなのに、だんだんと顔が紅潮されていくところ。
もしかして、飲んでる?
なんとなく、ほっこりとした新年を迎えることができました。
ところで、この日は、月と金星がとても接近していたのですね。 公演が終わり会場を出ると・・・
三日月と金星のランデブーが。
そして、さらに、ピチョンくん(明るすぎ)も、
御堂筋に出て、心斎橋まで歩いて帰りました。 途中、御堂筋もイルミネーションが、年始と言うことで自動車も少なく、一層、輝きを増していました。
Takaは、明日でお休みもおわり。
年末のお休みは、本当に足早に過ぎ去っていきますね。
明けましておめでとうございます。
大晦日、なんとなくみていた紅白歌合戦・・・ 途中、仲間割れ?みたいなシーンもあり、「これって、学級崩壊?」という思いも抱きつつ、毎年恒例のTV東京ジルベスターコンサートにチャンネルを変えました。今回のカウントダウン演奏は「ボロディンの韃靼人の踊り」、指揮者の融通が利きやすいオケの演奏だけではなく、合唱も入るというカウントダウンF難度の曲に大友直人さんが挑まれました。不自然なピッチアップ、ピッチダウンもなく華麗にフィニッシュ。
紅白では、2017年の到来に一抹の不安も抱きましたが、これで、気持ち良く、眠りにつくことができました。
年明けて、2017年の到来です。
今年も、これまた例年通り、Taka姉家との新年会。12月24日に忘年会まがいのX'mas会を行ったばかりですが、今年の飲み初めです。
会は、夕方からの為、日中は初詣に。
いつもの通り吉野神宮にお参りです。今年は、出足が遅く、吉野神宮に着く手前(おおよそ13時30分)で駐車場空き待ち渋滞に。。。
いままで、こんな渋滞に引っかかったことはなかったのですが、参拝を終えて、帰る頃には渋滞の列は更に延びて、近鉄吉野神宮駅付近まで延びていました。恐らく、最後尾におられた方が参拝を終える頃には、日が傾いているのではと、しないでも良い心配をしてしまいました。
その後は、家まで渋滞もなく順調に帰ることが出来、買い出しも終え、新年会の準備も万端に。自動車を運転するために我慢していたお酒も解禁かと思いきや、姉家のドライバーである第一姪っ子(姉家の中で唯一酒を飲まない変異種)が職場より戻りが遅くなるとのことで、お迎えに行くはめに。 トホホ
まぁ、何はともあれ、新年会が賑々しく開催されました。
写真に写っているお酒の本数は2本だけですが、最終的には 4本 が空いてしまいました。 なんぼほど飲むねん。。。
ところで、今年のTakaが引いたおみくじですが、
ときくれば 枯れ木とみえし やまかげの さくらも花の さきにおいつつ
とありました。 これって、もしかして雪解け? いい一年になりますように。
今年も残すところわずか・・・
一年、一年がだんだんと早く過ぎ去っていきます。 そして、クリスマスの間隔も短くなっていくような気が。 つい先日、クリスマスパーティをしたと思っていたら、もう巡ってまいりました。
クリスマスパーティといっても、神道のTaka家と仏教のTaka姉家。 イエスキリスト様とは縁もゆかりもない両家。 教会にいったこともござらぬ両家。 右の頬を打たれたら左の頬を差し出すどころか、目つぶしに出るのが必至の両家。その両家が毎年、イエスキリスト様の生誕を祝うという、摩訶不思議な祭典が本日、 Taka姉家にて繰り広げられました。
しかも、目一杯、気合いが入っています。
結局のところ、
酒に溺れて!
物欲に溺れて!
一年を締めくくりたい。
そう。 クリスマスに名を借りた単なる忘年会なわけです。 まぁ、こういうことが楽しめる内が花ってことで・・・
日頃、お酒の会でお世話になっている方のお父様の指導を受けてしめ縄作りに挑戦してみました。
朝9時にお邪魔して・・・
まずは、こんな感じで始めていきます。 これがしめ縄になっていくなんて想像もできませんね。
次のステップでは・・・
なんとなく、先行きが見えてきた?
しめに入っていきます。
それっぽくなってきました。
そして、、、
祝 完成
あまりにも立派なしめ縄ができました。 感激です。
ちょうど12時、この後は、お約束の酒盛りで楽しまさせていただきました。
ちなみに、我が家の玄関に飾られたしめ縄です。
今日は、かねてより予約していたKalafinaのコンサートを聴くために京都コンサートホールに行きました。
Takaは、ちょうど偶然にも、お酒の会で作っているお酒の搾りがあるということで、そちらの見学のために、ならまちにある春鹿の蔵にに立ち寄り。
う~ん 搾りたてのお酒の香り。 極楽の香りです。
そのお酒を試飲させていただきました。 最初にいただいたものは、まだ少し尖ったところがありましたが、次にいただいたものは、少しまろやかに。
でも、美味しい。。。
この後、京都北山で Elli と落ち合い、 ビストロブランジェリー・ブリアンというお店で腹ごしらえ。(Elliはカレーシチューを、Takaはハンバーグをいただきました)
お腹も幸せになって、いざ、コンサートホールへ。 座席は、舞台右手のバルコニー席です。 クラシックとは違って、やはり少し見づらいかな。 また、隣の方の迷惑になるのでオペラグラスも使えないし。。。
今日のコンサートはいつもとは異なり、アコースティックなフロントバンドを擁したシックな趣。
Kalafinaで聴く、ジングルベル、we wish you a merry Christmas などのクリスマスソングは絶品。 幸せな気分になれた一日でした。
久しぶりの西本智美さん指揮の演奏会に行きました。
楽団はエルサレム交響楽団。 初めて聴くオケです。演目は、ドヴォルザークのチェロコンにマーラの5番です。
西本さんの指揮は本当に観ていて美しいです。
特に手の動きがしなやかで、タクトを持たずに指揮をされる楽章があるのですが、楽章の終わりで音がゆっくりと消えゆくとき、両手で卵を優しく包み込むような所作をされ、その動きを見ているだけで何を伝えたいのかが分かるような気分になります。
最初のチェロコンは第一楽章で少し、音が揃っていないような印象も受け、「どうなるの?」と思いましたが、だんだんと美しいハーモニーが、そして、圧巻は、今回の目玉?でもあるマーラー5番の第4楽章 Adagietto。 Elliはこの曲を聴くと、学生時代に観た映画「ベニスに死す」のクライマックスシーンが思い浮かびます。
編成も超大編成で、シンフォニーホールの舞台がほぼ、楽団員で埋め尽くされていた感じがします。
我々は、バルコニー席で、西本さんの指揮を正面斜め方向からみれたのと、面白かったのはパーカッションの動きでした。バスドラムの上にシンバルを固定し、一人で両方を演奏される姿は初めて見ました。(いままで、気付かなかっただけかもしれませんが)
マーラーが終わると、ヴラボーの嵐でした。
年の瀬にいい思い出をつくることができた一日でした。
自衛隊奈良基地開設 60周年を記念して、奈良にブルーインパルスの展示飛行が行われました。 ちょうど、平城京では、平城京天平祭「みつきうまし祭り」も行われていたので、そのメインイベントでもありました。
奈良にブルーインパルスが飛ぶのは30年ぶりとのことで、恐らく、次の30年後には生きている自信もないので、何はともあれ、観に行くことにしました。
ですが、本日は昨日(予行飛行があって、真っ青な空を背景に素晴らしい飛行が観られたらしい・・・) と打って変わって、
曇り空
機体からはき出されるスモークも、お空に同化してしまっていますが、それでも、見事な飛行をみることができました。
大極殿上空より登場
一糸乱れぬ飛行
バックが青空だったらどんなに綺麗でしょう
ブルーインパルス展示飛行の後、会場内の屋台(どこも大行列)で腹ごしらえ(もちろん、、、お酒も)した後、東儀秀樹さんのコンサートを観ました。
天気は回復してきたのですが、北風が強くなってきて、舞台に立っておられる東儀秀樹さんは大変だったのではと思います。 ・・・指もかじかむし。 それでも、素晴らしい演奏を聴かせていただくことができました。
帰る頃には、本当に嫌がらせのようにきれいな青空がひろがっていました。
また、日も傾き、近鉄線の線路沿いに広がるススキ野原が黄金色に・・・
なんとなくしみじみとした夕暮れでした。
「目指せ!燕」訓練山行 第2弾。今週は、比叡山に行ってみることにしました。京都側、滋賀側、双方からいくつかルートがあります。中でも、滋賀の坂本を起点とする本坂は、開祖の最澄が辿ったとされる、いにしえの表参道。ここから登ることにしました。
住吉大社の脇、大きな灯籠が左右に並ぶ立派な石段から山へと入っていきます。歴史を感じさせます。
ほどなく南善坊というお寺に出ます。境内に立ち寄ると、お不動様の両脇を秋海棠が彩っています。初秋の気配です。
諸堂の屋根越しに琵琶湖が見えます。
南善坊から垢坂の石段を登っていくと、ほどなく細い山道に出、さらに進むと、路面が自然の土のままの坂道が続くようになります。道幅が広く、参詣が盛んだったであろう往時が偲ばれます。歩きやすいのですが、雨水で中央の土が大きくえぐれているので、浸食のない両脇を辿ります。
途中、数人とすれ違いましたが、皆ことごとく独り歩きの登山者。残暑が厳しいこともあり、近隣の方の訓練山行が多いのでしょうか。
小一時間で、延暦寺根本中堂に到着。拝観はせず(堂内の様子は、こちらのリンクをどうぞ)、茶屋で一服の後、阿弥陀堂の裏から再び山道に入って、最高地点の大比叡に向かいます。道が分かりにくいので、下りてくる人たちに尋ねながらの道行き。それでも途中、通り過ぎてしまったので、スマホの登山地図アプリを見ながら、ようやく大比叡に到着。京都の東北を守護する比叡山の山頂。鬱蒼とした杉木立の中に、三角点だけがひっそりとありました。
京都側に下っていくと、北側に大原の里への眺望が開けます。ガーデンミュージアム前のバスターミナルの前からは、琵琶湖が見えます。ここからは、道案内の表示と地図を突き合わせながら、京都側に下山。千日回峰の修行道やら京都一周トレイルやらが入り交じって、ちょっと複雑。他の登山者の行く方向を見ながら、表参道、雲母坂へ。雲母坂に入ってほどなく、「尾根道」の表示があったので、歩きやすそうなそちらに進みます。木漏れ日の明るい、気持ち良い自然林の道。ふと下を見ると、苔むした岩の合間を深く彫り込んで、人一人通れるほどの細い道が走っています。う~む、そちらの谷道のほうが古めかしい風情ありげ・・・ 次は、そちらにしてみよう・・・
1時間強で、修学院の雲母橋に到着。本日の行程を終えました。また道を変えて、来ることが出来ればと思います。
5年前の大台ヶ原探勝に始まって、日帰りで、いわば初級レベルの山歩きを繰り返してきた我々。いつしか、日本アルプスに登りたい、そして中級の証(?)、山小屋に泊まってみたい、という気持ちがむくむくもたげてきました。ピアノに例えると、いつまでもバイエルやブルグミュラーでなく、ショパンのワルツやベートーベンのソナタを弾きたいもの。
行き先はどこがよいかと、候補を絞り込んでいた時のこと。
Elli:「ねえねえ、燕岳は? 北アルプス入門の山の定番だし。アルプス三大急登で、坂はきついけど、所要時間比較的短いし、山小屋がすごくいいみたい。燕山荘、食事もよくて、夜はアルプホルンの演奏とかあるって。」
Taka:「きついって、どんななの?」
Elli:「う~ん、木の階段が延々と続いて、所々膝より高い段差があるんだって。」
Taka:「わし嫌!膝、壊れる。絶対、行かん 行くなら、お一人で。」
実は、Elli、燕岳にどうしても行きたい理由がありました。2月に亡くなった、山好きのElli父。生前、北アルプスで登りに行ったのが、燕岳と白馬岳の2座。出来れば、両方に散骨したいけど、この2つだと、燕岳のほうが登りやすい。特に燕岳は、父親、登る途中で足を挫き、頂上間近の燕山荘までたどり着いたものの、山頂は諦めたそう。なんとしても連れて行きたい。
しかし、Takaの様子から、今回、燕岳はあえなく却下。機会を見て、Elliが1人、ツアーにでも参加して行くという話になりました。
結局、歩行時間と道の歩き易さ、眺望などから、日程に応じて、北アルプスの鏡平か蝶ヶ岳、八ヶ岳の硫黄岳や天狗岳を行き先に選ぶことにし、時期は8月最終週から9月始めに、ということになりました。が、しかし・・・目前になって、Taka「あかん。忙しくて、この秋から年内いっぱいまとまった休みは無理
」
悪夢です 雨が多かった8月。秋の入り口、お天道様の機嫌も少しは変わるかも、という期待も虚しく、自らの都合で希望は潰えました・・・
しかし、ん・・・? Takaが行けないなら、いっそElli、燕岳に行ってしまおう しかし、めぼしいツアーを調べると、日程の合うものがありません。諦めきれずにネットで情報を見ていると、燕岳は人気が高いため登山者が多く、道は一本道でよく整備されているので、一人で登山している人が男女問わず普通にいるそう。 その昔、一人で立山や大雪山黒岳に登っていたElli。思い切って、一人で行ってみることにしました。
それならそれで相応の訓練をして、脚力を作っておかねばなりません。チャンスは9月いっぱいから、10月初旬、冠雪するまで。これからの週末、お天気の許す限り、近郊の山に行くことにしました。
まずは、近場の生駒山。傾斜は急だけど、上り下りの時間はそれぞれ1時間半程度と短く、久々の山歩き兼練習には好適です。
まだ行ったことのない道から、額田駅から摂河泉コースを取ってみることにしました。駅から住宅街の坂道を上がっていくと、山裾の森に広がる公園に行き当たり、遊歩道が巡っています。道標の「額田山展望台」の方向に沿って、山道へ。広い土の道。見上げると、大きく育った樹木の緑の枝が空を覆っています。天候不順だった8月の最後の日。暑さも大分落ち着いていますが、緑陰はさらに心地よいです。
額田展望台に出ると、立派な木造の東屋があり、不安定な天気との予報もなんのその、青空の下、大阪の町が広がっていました。
そこから、細い山道に入っていきます。木々がすぐ際まで迫り、葉や草が腕に触れそうなほど。眺めがない上、あまりに木が近すぎて森林浴の楽しみもなし。おまけに、羽虫が顔の前に寄ってきます。景色も、虫も、うっとおしい・・・養蜂家御用達の虫除けベールが欲しい・・・ こうなると、暑さもうっとおしい・・・ さっきすれちがったおばさん、団扇を持ってたっけ。私も持ってくれば良かった・・・そもそも、こんななら違う道にすれば良かった・・・
不満たらたらで歩いている内に、狭苦しい道は尽き、緑の向こうに大阪平野の展望が開けました。ここから急坂を一登り。左手に電波塔群を見ながら平坦な道を進み、生駒山上遊園に出ました。
ここで昼ご飯。食堂の並ぶ一画で、「手打ち蕎麦」の看板に惹かれて、その店に入りました。ざる蕎麦を頼んで、びっくり。蕎麦の風味と食感が生きた、本格的なお蕎麦。京都の専門店から、九割蕎麦を仕入れているのだそう。思いがけない口福でした。
さて、下山。気分としては暗峠に出て、棚田と大和盆地の眺めで和みたいところですが、お天気の心配もあり、最短の宝山寺へ下りるコースを取ります。いつもは登りに使うこのコース。いざ下ってみると、結構、足に響きます。なぜ~?よくよく地面を見ると、全て石が敷き詰められ、いわば舗装されています・・・同じ舗装路でも暗峠だと車道でだらだら坂のためここまでこたえないのですが、こちらは石段だし・・・
それでも、登りよりはずっと短時間で、あっけなく宝山寺へ着きました。折角なので、宝山寺境内を探索。二重屋根が軽快な聖天堂の裏に迫るゴツゴツした岩山が気になり、近くまで行ってみました。そこには、役行者が修行したと言われる洞窟がありました。遥拝所から拝んで、数年前に訪れた飛雲閣の屋根越しに大和盆地の眺めも目に収め、帰途につきました。
ここから生駒駅まで宝山寺の参道にあたる石段をひたすら下ります。思えば、7月始めに生駒で紫陽花探勝をして以来の山歩き。1時間強ですが、山頂からずっと舗装路の下りは、ちょっとこたえます・・・ こんなことで、大目標の北アルプス燕岳、合戦尾根の急な3~4時間の下りを耐えられるのか? 不安がよぎる、初回訓練となりました
梅雨の晴れ間ならぬ曇りの1日、奈良屈指の紫陽花の名所、矢田寺に出掛けてみました。
山域に入ると、塔頭の一つ、大門坊のお堂の前に沙羅双樹の花が咲いています。
本堂と御影堂にお参りして、紫陽花園を散策。矢田丘陵の谷がちな地形をよく活かしています。
色とりどり
青の空間
森の情景
紫陽花園を出て、南僧坊で精進料理の昼食。大和盆地を見下ろす庭園もあって、ほっこりできます。
境内には、丘陵を利用した八十八カ所霊場もあります。山頂には展望台もあるとか。一度、巡ってみたい・・・
その後、バスで大和郡山まで戻り、ちょっとだけ城下町をぶらぶら。お城から、水路の残る紺屋町を歩きます。
資料館になっている箱本館「紺屋」
散策の後は、奈良町に出て、恒例の春鹿寄席。
本日の出演者はなんと4人 主催で創作と古典の2本立ての笑福亭純瓶さん、当代文枝作の創作を演じると右に出る者のいない桂三歩さん、勢いのある達者な話風の笑福亭べ瓶さん、若手の林家愛染さん。
落語も交流会も盛り上がって、お開きとなったのでした。
大台ヶ原を歩くと、正木峠から正木ヶ原にかけて、こんもり丸い五枚葉の木に覆われているのに気付きます。五葉躑躅(ゴヨウツツジ)と呼ばれる、シロヤシオです。初夏は白い花、秋は紅葉が美しい木。この春、シロヤシオの花は当たり年。初めてその花の姿を見に、出掛けることにしました。
早朝、登山口へ向かうドライブウェイから見ると、峰峰の上を雲が滝のように流れています。
駐車場に車を置いて、歩き出します。
清々しい高原の木漏れ日。
霧が多く、残念ながら日出ヶ岳からの熊野灘の眺めはありません。正木峠に向かって緩やかに木道を登っていくと、いよいよシロヤシオの森。
白い花がびっしりと垂れ下がっています。
露に濡れて・・・
木道をさらに登って・・・
正木峠の頂き付近。霧が少し晴れてきました。
木立の中に白い花が霞のように散りばめられています。
峠を正木ヶ原の方に下っていきます。
牛石ヶ原付近。青空を背に。
薄桃色を帯びた花も。
大蛇嵓の辺りには、曙ツツジも残っています。
霧で見通しのない大蛇嵓を後にし、
再び森の中へ。
どこか神秘的な風景です。
シオカラ谷には、名残の石楠花。
石楠花も当たり年だったこの春。
見事だったことでしょう。
吊り橋を渡って・・・
更紗灯台(サラサドウダン)の揺れる坂道を一登りして、駐車場に帰り着きました。
山歩きの後は、小処温泉へ
せせらぎのほとりにあり、ひっそりと自然に溶け込んだ、秘湯らしいこじんまりした温泉。
道端には、白い空木。花に彩られた1日でした。
1週間遅れの母の日、Taka母様を連れて霊山寺のバラ園を訪ねました。真言宗のお寺にバラ。不思議な取り合わせですが、第二次大戦でシベリア抑留を経験した住職が平和を願って、寺の鬼門の方角に植えられたのだそうです。
奈良には、他にもバラで名高い寺があり、うち「おふさ観音」ではバラの咲く庭を仏の世界に見立て「花まんだら」と名付けています。極楽浄土の花園なのですね。
境内入り口には鳥居があり、神仏習合の大らかさが漂っています。
バラ庭園に足を踏み入れると、色とりどりのバラが迎えてくれます。
噴水オブジェとコラボ。設計は京大農学部。
華やかなアーチ。
色の饗宴。
喫茶室のテラスでバラのアイスクリーム。
空に向かって・・・
陽光のごとく。
艶やかな彩り。
バラを堪能した後は、国宝の本堂に参詣。鎌倉時代の建造です。
寺院自体は、天平年間、孝謙天皇により建立。病気平癒を祈願したことにちなんで、境内には日帰り入浴の出来る薬師湯などもあります。真言密教の寺らしく、山道を辿って奥の院まで行くことも出来ます。またの機会に訪ねたいところ。
お寺を出て、新緑の生駒山をドライブ。
遠くアベノハルカスが霞んでいます。
締め括りは、山麓のスリランカ料理ラッキーガーデン。夕景から夜景へと変わっていく大和盆地を眺めながら、朝採り野菜とスパイスの効いた料理を味わいました。皆にとって充実した母の日でした。
五月晴れの空が広がっています。GWは終わりましたが、一年でもっとも良い季節はまだまだ続きます。平日ですが、お休みを取って滋賀の蓬莱山へ行ってみました。HPの情報では、水仙が見頃とか。また手頃な縦走ルートも充実している様子。山道を2時間で登ることも出来ますが、今回は週の中日ということもあり、ロープウェーを使って、のんびり山上で散策することにしました。
眼下に広がる新緑。山腹を上がるにつれ、季節を遡り、柔らかく萌える新芽の色が、点描のようなっていきます。数分の空中散歩で、標高1087mの山頂駅に到着です。
冬はスキー場となるびわ湖バレイ。リフトを横目にならだかな草地を歩くと、ほどなく水仙の丘。遠目からだと緑の斜面に黄色がまばらにしか見えませんが・・・
近付くと一面の黄色。
青空へ延びる小径を登り・・・
水仙の丘から、蓬莱山へ。
標高1174mの山頂は、広々した草原の丘。
青い水を湛えた琵琶湖を見下ろします。
その先には、笹原に延びる緩やかな縦走路。
右手前方、蒼色の小さな窪みのように見える小女郎ヶ池を目指します。
森と琵琶湖を眺めながら、のんびりと歩く道。
振り返れば、蓬莱山。
小女郎ヶ池に到着。伝説があります。麓に住む若い妻(お孝)が薪採りの最中に、この池の主である蛇の化身の青年に魅入られ、夜な夜な池まで通うようになります。不審に思った夫が後を付けると、お孝は自分の左目をくり抜き「赤子に乳の代わりにしゃぶらせるように」と言付けて、池へ入ってしまいます。池の名の由来は、孝女郎が転じて小女郎になったと伝えられています。
ここでお弁当。
池から蓬莱山に戻る道の辺、小梨の花も咲いています。
水仙の丘に戻ると・・・
午後の陽を受けて、水仙の花びらが煌めいています。
透けるような黄色の花の群れ。
水仙と琵琶湖の眺めを堪能して、朝よりも青い湖面を見下ろしながら、再びロープウェーで山を降りました。 色んなルートがあるようなので、また訪れてみたいです。
Takaが長期出張から帰ってきました。本日も、薫風香る五月晴れ。時差ボケ解消とリフレッシュを兼ねて、宇治を歩いてみることにしました。JR宇治駅で下りて、散策開始。老舗の茶屋などが並ぶ商店街を抜け、宇治川を渡ります。
夢浮橋からの眺め
澄んだ水面と新緑がきらめいています。さわらびの道から仏徳山の展望台まで緩やかな坂道を登っていきます。
頭上を彩る楓の新緑
山ツツジの花
展望台からは、宇治の町が一望できます。
平等院も木立の中に鎮座しています。
再び山道を下りて、麓の宇治上神社にお参り。
境内には清水が湧いています。桐原水といい、宇治七名水のうち現存する唯一の湧き水だとか。
宇治川沿いに出ると、ちょうどお昼時。福寿園の宇治茶工房で、茶蕎麦をいただきます。少しですが待ち時間があり、思ったより時間がかかってしまいました
茶房を出て、少しだけ上流に行くと、興聖寺があります。ここは、宇治きっての紅葉の名所。山門から琴坂へと続く楓の並木、今はみずみずしい青葉の回廊です。
興聖寺を出て、川を上流に向けて散策。清流にかかる楓の若葉に光がしたたっています。
天ヶ瀬吊り橋を渡って・・・
閑静な山と川の眺めを愛でつつ、下流へ戻ります。
塔の島まで戻ると、何やら舟が浮かんで、太鼓が勇壮に鳴っています。
龍の形の舟に、思い思いの衣装と幟で時間を競う、宇治川・源平・龍舟祭という催し。笛太鼓の音頭に応援の掛け声も飛び、なかなかの熱戦についつい見入ってしまいます。
川と緑に心洗われた一日の、思いがけず賑やかな締めくくりとなりました。
Taka引き続き長期出張中につき、Elli一人で過ごすGW最終日。今日も好さげなお天気です しつこい喉と鼻も、さらにマシになったことだし、再び一人歩きに出掛けてみました。行き先は、人込みの苦手なTakaなら避けそうな名所旧跡の中から、談山神社に決定。紅葉で名高い古社。この季節は、新緑と山吹に彩られます。
談山神社には、JR桜井駅からバスで向かいます・・・が、事前にバスの時間を調べずに駅に着いたら、バスは10分前に出たばかり 次のバスは1時間半も後。途方に暮れてガイドブックと地図を開けると、歩いて行けそうな範囲に阿倍野文殊院と聖林寺が。談山神社に向かうバスは、聖林寺なら通ります。聖林寺まで15分ほどの道のりを歩いて行くことにしました。
途中、古墳をかすめ、駅から続く市街地を抜けると、談山神社の鳥居が立っています。この下をくぐって談山神社への古い参詣道が延びています。多武峰街道。往時の面影を残す街並みの中に、造り酒屋が一件。炭山神社の御神酒を納める、西内酒造。蔵のお店で、Takaにお土産の一本・・・と思うところですが、行程が始まったばかりでさすがに買うわけにはいきません
街並みが途切れ、田畑の中を山沿いへ数分のぼった小高い山裾に、聖林寺があります。明治以前、談山神社は妙楽寺という名の仏教寺院でした。聖林寺は、その別院の一つ。全てが談山神社へとつながっています。
山門からは大和盆地への眺めが開け、正面では三輪山が古墳を見守っています。
本尊の子安地蔵にお参りした後、本堂から渡り廊下を渡ると、国宝の十一面観音が祀られたお堂があります。 他に何もない空間の中、足元から頭頂まで流れの美しい立ち姿で、凜然とした面持ちを投げかけています。厳かな麗しさに浄化されるような15分間。
バスの時刻になり、談山神社へのバスに乗車。里から谷沿いに山道を入っていきます。 多武峰のバス停で下りると、せせらぎに屋形橋がかかっています。朱塗りの欄干の間を渡り、杉木立の中をしばし歩くと、楓の木立の下に、石碑と東大門が現れます。
ここからは、楓の新緑に覆われた登り坂。
時刻は12時前。参道の土産物屋で、串コンニャクとトチ餅で軽く腹ごしらえし、いざ境内へ。朱塗りの鳥居をくぐり、光したたる青葉の下、石段を登っていきます。・・・と、人がぱらぱらとしかいません。連休とは思えない静けさ。受付の方に尋ねると、昨日までは結構人がいたのに、最終日の今日は、ぐっと参拝客が減ったそうです。2日前の室生寺の人出が嘘のよう おかげで、閑かな境内が楽しめます。
山肌に2つの段を成して広がる境内。石段を上がり、左右に歩くたびに、明るい緑の中、檜皮葺の屋根に壁の朱塗りも鮮やかな社殿が、次々と現れます。
神廟拝所と十三重塔
今でこそ神社ですが、明治の廃仏毀釈までは「多武峯妙楽寺」というお寺だった談山神社。神廟拝所の如意輪観音像(特別公開の時以外、写真展示のみ)、多武峰の象徴といえる十三重塔は、お寺であったころの名残り。 十三重塔
端正な構造美を見せる建築群の間には、山吹・・・
石楠花といった季節の花が、緑風に揺れています。自然の中に、計算された舞台のような美しさ。
楼門をくぐり、畳敷きの拝殿に上がると・・・
拝殿
御簾と柱の額縁に新緑が広がっています。
朱塗りの日光東照宮のモデルとなった、本殿(畏れ多さに写真は撮らず)は凝った造りで、精緻な美があります。 拝殿の吊灯籠
社殿を一通り巡って、次は境内の西端から延びる山道を登ってみます。10分足らずで、談(かた)らい山に到着。談山神社の名前の由来となった所です。大化の改新の前、中大兄皇子と中臣鎌足が、この地で蘇我氏討伐の密談を行ったと伝えられます。
鬱蒼とした木立に覆われた広場の中に、会談の場所を現す石碑が置かれています。
そこからさらに緩やかな坂を登ること10分、御破裂山に出ます。こちらは、中臣氏あらため藤原鎌足の墓所があります。鳥居が建ち、宮内庁管理となっているところ、藤原氏の権勢を偲ばせます。裏手に回ると、春霞の二上山と大和盆地が見えました。
今一度、山吹と皐月の花々を愛でながら、山内を下り、今度は明日香まで歩いてみることにしました。現地の立て看板で知った、明日香まで4kmの道と、近鉄のてくてくマップに出ている万葉展望台経由の道と、二通りの行き方があり、万葉展望台経由のコースを選んでみました。
談山神社の西大門跡を過ぎ、民家と田畑のある一画から大和盆地を見晴らした後、人気のない細い車道を杉林の中へと入っいきます。途中、石仏が並ぶ山中への坂道を辿ると、念誦崛(ねずき)と呼ばれる、石塚が祀られています。増賀上人という、平安時代の高僧の墓。他に訪れる者もなく、文字通り山中にひっそり眠っています。
ほどなく、万葉展望台への道標があり、山道に入ります。辺りは、ひたすら杉林。鬱蒼とこもる木立の陰を和ますかのように、時折、石仏が佇んでいます。1kmほど歩いて、万葉展望台に出ました。明日香から大和三山の向こうに二上山を一望する眺め。曇り空で霞んでいるのが残念。
一服して、明日香へ下りていきます。再び暗い杉木立の中、誰も居ません さすがに、不安
明日香に4kmで出る道の方が、よかったかも。早く杉木立から抜けたい、と思うこと20分、山道を抜け、車道に出ました。
左右に柿畑の広がる中、明日香の里を見下ろしながら下りていきます。柿の若葉が、つやつや輝いています。上居という集落にくると、向かいに稲淵の棚田が広がっています。水が張られ、田植えを待っているよう。早苗が植わると、綺麗でしょう。彼岸花の頃も、訪ねてみたいものです。
ほどなく眼下に石舞台古墳が見え、明日香への山越えは終わりました。明日香から人が歩いて行き来できる距離ゆえ、多武峰で大化改新の密談ができたのですね
途中、人寂しい思いもしましたが、歴史の道を辿った充実した一日でした。
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